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経腸栄養剤の種類や特徴、使い分けを徹底解説するよ!【比較】

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今回のテーマは経腸栄養剤について。

在宅患者には様々な経腸栄養剤が処方されます。

「一体何が違うの?」と思われる方も多いでしょう。

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今回は、各経腸栄養剤の違いや使い分けについて徹底解説していきます。

経腸栄養剤の分類について

経腸栄養剤は大きく3つに分類することができます。

① 半消化態栄養剤

<薬の例>

イノラス、エネーボ、エンシュア、ラコール

② 消化態栄養剤

<薬の例>

アミノレバン、ツインライン

③ 成分栄養剤

<薬の例>

エレンタール

では各経腸栄養剤の違いを詳しく見ていきましょう!

組成の違い

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半消化→消化→成分の順でタンパク質の消化が進んでいる状態となります。

また、組成の違いで注目したいのは、 脂肪の含有率の違いです。

成分栄養剤はほとんど脂肪が含まれていないため、長期間使用する場合は、脂肪乳剤の追加投与も検討する必要があります。

POINT!

・半消化→消化→成分の順でタンパク質の消化が進んでいる。

・成分栄養剤は、脂肪がほとんど含まれていないため、長期使用の場合、脂肪乳剤の追加投与が必要

吸収過程の違い

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半消化<消化<成分の順で消化を必要とせずに吸収することができます。

半消化態栄養剤

消化が必要であるため、消化機能が低下している患者には不向きです。

消化態栄養剤

一部消化が必要であるため、消化機能が低下している手術後や腸疾患の方にも使用できます。

成分栄養剤

消化を必要としないため、消化機能がない方にも使用できます。

POINT!

・半消化<消化<成分の順で消化を必要とせずに吸収することができる。

・成分栄養剤は、消化機能がない方でも使用できる。 

浸透圧の違い

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半消化<消化<成分の順で浸透圧が高くなります。

さらに、浸透圧が高くなるにつれて、下痢が起こりやすくなります。

浸透圧が高いとなぜ下痢が起こる?

「浸透圧が高い」=「濃度が高い」ということです。濃度が高い経腸栄養剤を摂取すると、体が栄養剤の濃度を薄めようとして、体液が腸管に流れ込みます。そのため、腸管内の水分が増えるので、結果として下痢が起こります。

POINT!

・半消化<消化<成分の順で下痢が起こりやすくなる。

味の違い

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半消化<消化<成分の順で味は不味くなっていきます。

しかし、半消化態栄養剤以外を経口で使用することはまずないため、実際はあまり関係ないと言えるでしょう。(消化態栄養剤と成分栄養剤は経管で投与されることが多い)

POINT!

・半消化<消化<成分の順で不味くなっていく。

・基本的に半消化は経口投与。消化、成分は経管投与で使用される。

経管チューブの詰まりやすさの違い

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半消化態栄養剤は、カード化現象を起こすことがあるため、比較的経管チューブに詰まりやすく、細いチューブを使用する際は注意が必要です。

カード化現象とは?

栄養剤のPHが酸性に傾くと、タンパク質が変性し、ヨーグルトのように固形化してしまう現象です。つまり、タンパク質が組成成分として含まれていない消化態栄養剤と成分栄養剤は、カード化現象を起こすことがないため、経管チューブに詰まることはほとんどありません。

なぜPHが酸性に傾いてしまう?

栄養剤は細菌にとっても良い培地であり、細菌が増殖することで、栄養素が酸化され、PHが低下してしまいます。

POINT!

・半消化態栄養剤は、経管チューブに詰まりやすいため注意が必要。

 経腸栄養剤の違い・まとめ

今までの項目をまとめてみました。

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半消化態栄養剤はこんな時に使う!

消化機能が低下していない

主に経口で服用したい

消化態栄養剤はこんな時に使う!

消化機能が低下している

主に経管で服用

成分栄養剤はこんな時に使う!

消化機能がない

主に経管で服用

以上。経腸栄養剤の種類や特徴、使い分けでした。

ではまた。