今回のテーマは、インタールについて。
インタールは古くから使用されてきた抗アレルギー薬ですが、この度製造販売しているサノフィより販売中止のお知らせがありました。
薬局によっては、処方量が多い薬局もあり、代替薬に頭を悩ませている薬局もあることでしょう。
そこで今回は、インタール販売中止の経緯から代替薬の紹介までしっかり解説していきます。
どのインタールが販売中止?
まずどの薬が販売中止になるのか整理していきます。
販売中止になるのは、以下の4種類です。
・インタール細粒10%
・インタール点眼液2%
・インタール点眼液UD2%
・インタール点鼻液2%
販売中止の理由は?
製造販売していたサノフィによると、「諸般の事情により」とのことです。
あくまでも推測ですが、他薬の台等により売上が下がったことで、製造コストと見合わなくなったというところでしょう。
販売中止時期は?
2020年12月末日となります。
経過措置はいつまで?
2021年3月末日となります。
在庫がある薬局は3月中に払い出しさせる必要があります。
代替薬は?
肝心の代替薬です。
製造販売しているサノフィは、代替薬について一切案内をしていません。
そこで今回は、私なりに各インタール製剤の代替薬を考えてみましたので紹介していきます。
インタール細粒
インタールと同じくケミカルメディエーター遊離抑制薬の1つであるリザベン細粒もしくはリザベンDSを推奨します。
ちなみにインタール細粒にはジェネリックであるクロモグリク酸Na細粒小児用10%「TCK」がありましたが、2020年6月に販売中止となっているので注意が必要です。
インタール点眼液
インタール点眼にはジェネリックが複数存在するため問題ありません。むしろ値段は安くなるため、患者にとってはお得です。337.7円と184.9円の2種類の薬価品がある(2020/4以降の薬価)ため、注意が必要です。納入価からの値引率も大事な選択の基準となるでしょう。
インタール点眼UD
インタール点眼には多くのジェネリックが発売されていますが、インタール点眼UDにはジェネリックが存在しません。
そのため代替薬としては、使いきりタイプではないですが同じく防腐剤フリーであるクロモグリク酸PF点眼「日点」を推奨します。
しかしPF点眼は、開封操作に少し力が必要だったりと高齢者が使用するには注意が必要であることは言わずもがなです。
インタール点鼻液
インタール点眼と同じくインタール点鼻液にも複数のジェネリリックが存在するので問題ありません。点眼と同じく270.2円と446円の2種類の薬価品が存在(2020/4以降の薬価)します。
まとめ
今までの項目をまとめてみました。
もしもインタールが処方されて疑義照会する際などに有効活用していただけると幸いです。また、医師への服薬情報提供のチャンスでもあると考えます!
服薬情報提供料については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ではまた。