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ペニシリンアレルギーの患者がピロリ菌を除菌する方法とは?保険適応はある?

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今日もいつも通り業務をしていると、患者さんからこんなことを言われました。

「私、ペニシリンアレルギーだからピロリ菌の除菌ができなくて困ってるの」

このパターン結構ややこしい。。

今回は、ペニシリンアレルギーの患者がピロリ菌を除菌するための方法について詳しく解説していきますよ!

ピロリ菌の除菌薬・パック製剤をおさらい

パック製剤は以下の5つが存在します。(令和1年12月現在)

① ボノサップパック400・800

1シート(1日分)中

・タケキャブ錠(20) 2錠

・アモリンカプセル(250) 6Cap

クラリス錠(200) 2錠

※ボノサップパック800は、クラリス(200)が4錠

② ボノピオンパック

1シート(1日分)中

・タケキャブ錠(20) 2錠

・アモリンカプセル(250) 6Cap

フラジール内服錠(250) 2錠

③ ラベキュアパック400・800

1シート(1日分)中

パリエット錠(10) 2錠

サワシリン錠(250) 6錠

クラリス錠(200) 2錠

※ラベキュアパック800は、クラリス(200)が4錠

④ ラベファインパック

1シート(1日分)中

パリエット錠(10) 2錠

サワシリン錠(250) 6錠

フラジール内服錠(250) 2錠

⑤ ランピオンパック

1シート(1日分)中

タケプロンカプセル(30) 2Cap

・アモリンカプセル(250) 6Cap

フラジール内服錠(250) 2錠

全てのパック製剤に、ペニシリン系抗菌薬が含まれているのがわかると思います。

つまり、ペニシリンアレルギーの患者がパック製剤を使うのは不可ということ。

ではどうすれば良いのか?

H.pylori感染の診断と治療のガイドラインを見てみた

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こちらは、日本ヘリコバクター学会が発行しているガイドラインです。

ガイドラインによると、ペニシリンアレルギーの患者に推奨される治療法は主に3つあります。

【治療法①】

PPIクラリス(200)or(400)+フラジール内服錠(250)を1日2回 7日間服用

【治療法②】

PPI+グレースビット(100)+フラジール内服錠(250)を1日2回 7日間服用

※グレースビットは50mgしか存在しないため、50mg×2で服用。

【治療法③】

PPIミノマイシン(100)+フラジール内服錠(250)を1日2回 7日間服用

 上記治療法の中でも主に治療法①が推奨されているそうですが、ペニシリンアレルギーの患者は、風邪治療の際などにペニシリン系以外の抗菌薬が常に投与されます。

そのため、ペニシリンアレルギーの患者は、マクロライド系に対して耐性ができている方が多いとのこと。

よって、マクロライド系に対して耐性があると事前にわかる場合は、治療法②や治療法③が推奨されます。

保険適応はある?

ずばり、

保険適応はありません! 

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ペニシリン系以外の抗生剤を使用して除菌治療をおこなうと、

すべて自費となります。

もう少し融通利かんもんかね。。

自費で治療するといくらかかる?

薬代

ガイドラインに載っていた治療法①でPPIをタケキャブ(20)で計算した場合、

4184.6円(薬代)+基本料+管理料+調剤料

クラリスは200mgで計算

ジェネリックに変更したり、PPIをタケキャブ以外の薬にすればもう少し安くなります。

ピロリ菌検査+診断・診察

約5000円〜20000円

尿素吸気試験か内視鏡で費用は大きく異なってきます。

尿素吸気試験でピロリ菌がいるかどうかは確認することができますが、ピロリ菌に感染していると胃癌になっている可能性も高いため、内視鏡検査を薦められることが多いです。

※通常は健康診断で発見されることが多いため、検査費用はかからず診察費用のみの数千円ですむはずです。 

最後に

ピロリ菌の感染を放置すると、胃癌や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などを発症するリスクがあります。

つまり、

ピロリ菌の感染が発覚した場合、可能な限り早く除菌治療する必要があります。

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ペニシリンアレルギーの患者に推奨される治療パターンもしっかり把握しておきましょう!

また、今回の記事では解説していませんが

本当にペニシリンアレルギーなのか確認すること

これがペニシリンアレルギーの患者を対応する際に一番重要なことだと個人的には考えています。

詳しくはこちらの記事を参照して下さい。

ではまた。