こんにちわ。ふじです。
こんなニュースが飛び込んできました!
アゾルガ配合点眼 供給停止!
卸に確認したところ、供給が完全に止まっており、1箱も納品できないとのこと。
うちの薬局はアゾルガ点眼はかなり多く処方がでるのでこりゃ困った。。
門前Drに現状のアゾルガ点眼の在庫数と代替案を提案しなきゃ!
今回はアゾルガ配合点眼の供給停止理由、代替案をまとめてみました(=^▽^)σ
そもそも供給が停止した理由は?
イタリアにある原薬工場で医薬品製造に関する更新手続きに不備があったとのこと。メーカー曰く、アゾルガ点眼発売以来こんな事は初めてだそうで、社内でも大変混乱しているとのです。
代替案は?
アゾルガ配合点眼は、何の合剤であるかまずは再確認です!
では次にどんな代替案があるか考えてみましょう!
代替案①
・エイゾプト懸濁性点眼 1日2回
・チモプトール点眼 1日2回
アゾルガ配合点眼を単純にバラしたパターンがこれ。
使用する本数が1本増えるので、患者さんがどう思うかですね。
代替案②
・エイゾプト懸濁性点眼 1日2回
・チモプトールXE点眼 1日1回
チモプトールは長期で効果があるXE点眼があるため、このパターンでも代替可能です。一見、チモプトールの回数が減るため、代替案①より使いやすいように見えますが、2回、1回とそれぞれ回数が異なるため、逆に患者さんが混乱してしてまう可能性もありますね。
代替案③
コソプト配合懸濁性点眼 1日2回
個人的には、一番ましな代替案はこのパターンだと思います。
コソプト点眼は下記のようにアゾルガと同じCAI+β遮断薬の組み合わせです。
コソプト点眼は、使用回数もアゾルガと同じであるため、薬を変更するだけですみます。
しかし、コソプト点眼を販売しているのは参天製薬。。
ノバルティスとしてはこちらに代替されるのは一番避けたいでしょうね。コソプト点眼はアゾルガ点眼のまさにライバル的存在。
変更されたら、「アゾルガは今後また供給が止まる可能性もあるし、コソプトのままでいいや〜」となる可能性もあります。
ノバルティスからもらった代替案リストにもコソプト点眼だけは載っていませんでした。(笑)
アゾルガ点眼とコソプト点眼で効果に違いはない?
アゾルガ点眼の代替案として、成分、使い方の面からコソプト点眼が良いというのはわかりました。
しかし問題なのは、
効果に違いはないのか?
ということ。
ずばり答えは、
アゾルガ点眼とコソプト点眼は効果同じ!
こちらの論文を参考にさせていただきました。
「ドルゾラミド・チモロール配合点眼液とプリンゾラミド・チモロール配合点眼液の切り替え効果」 あたらしい眼科32(6):883〜888.2015
この論文によると、48例の患者を対象に、コソプト点眼をアゾルガ点眼に変更した際の眼圧変化を調査したそうです。
結果、アゾルガ点眼とコソプト点眼の眼圧下降効果は同等であることがわかりました。
これならコソプト点眼に変更しても安心ですね。
コソプト点眼への変更は、デメリットもあり【追記】R1/11/29
コソプト点眼は薬価が高いということ!
アゾルガ点眼1本;1964円
コソプト点眼1本;2754.5円
1本あたりの差額は、790.5円。
1割負担だと80円の差額ですみますが、
3割負担だと230円もの差額が発生してしまいます!
この差は結構大きい。。
理想の代替案は?【追記】 R1/11/29
理想の代替案はずばり、
ドルモロール配合点眼液「日点」
コソプト点眼のジェネリックです。
1本あたりの薬価は、1188.5円。
安い!
さらにこの「日点」は、他のジェネリックと比較して優れものなんです。
それはジェネリックの中で唯一、
生物学的同等試験(臨床試験)をおこなっていること。
結果は、同等!
アゾルガ点眼よりも値段が安く、効果も同じとなったら一石二鳥ですね。
アゾルガ点眼液の代替は、ドルモロール配合点眼液「日点」で決まりかな。
アゾルガ点眼の供給再開はいつ?
メーカーに確認したところ、供給再開がいつになるかは全くわからないとのこと。恐らく11月中の再開は難しそう。。とも言っていました。
えらいこっちゃ。。
アゾルガ点眼再販【追記】R2/2/7
令和2年2月3日、アゾルガ点眼が再販されました。
再販まで約3ヶ月とかなりの期間を要しました。
私の薬局ですが、この3ヶ月の間にすべて処方がコソプト点眼に切り替わりました。(※厳密には上記のドルモロール配合点眼液「日点」に切り替わりました)
アゾルガ点眼が再販しても、もはや手遅れと思っていましたが、
コソプト点眼には重大な欠点が。。
コソプトはアゾルガと比較して刺激感が強い!
コソプト点眼に切り替えたほぼ全員の患者が刺激感は訴えていました。
そのうち約4割ぐらいはアゾルガ点眼に戻したいと言っています。
結局両方在庫しないと駄目そうですね。。
最後に
何にせよ、一番困るのは患者さんですよね。
供給停止とかは本当にやめてもらいたいものです。
新しい情報があれば追記します。
ではまた。