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良く効く!現役薬剤師がおすすめする市販薬3選【総合風邪薬編】

今回のテーマは市販薬(OTC)について。

ドラッグストアに行くと、こんなことを思ったことはありませんか?

薬が多すぎて、どの薬を購入すればいいのかわからない!

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そんな悩みを解決すべく、現役薬剤師がおすすめの市販薬を紹介していきます。

今回は、総合風邪薬編です。

ランキング形式で紹介していきます。

それではいってみよう!

第3位 パイロンPL顆粒

おすすめの理由は?

処方箋薬のPL顆粒と同じ有効成分が配合されています。

PL顆粒と言えば、薬剤師でなくても多くの方が知っているであろう万能的な風邪薬です。

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じつはこのPL顆粒、処方箋がなくともドラッグストアや薬局で購入することができるのです。

ここは注意!

同じ成分が配合と言いましたが、厳密にはパイロンPL顆粒の配合量は、PL顆粒より若干少なめです。

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配合量が少ないとはいえ、配合されている成分は同じなので、処方箋のPL顆粒と同じく、パイロンPL顆粒は総合的に効果がある風邪薬と言えるでしょう。

また、配合されている成分は同じなので、服用回数を増やせばPL顆粒と同じ効果を得ることができますが、決められた服用回数は必ず守りましょう。

服用回数

パイロンPL顆粒:1日3回

PL顆粒:1日3〜4回

購入の前にちょっと待って!

粉薬が苦手という方もいるでしょう。

そんな方のためにパイロンPLシリーズは、錠剤タイプも販売しています。

もちろん有効成分も同じです。

ちなみに値段は顆粒、錠剤ともに大容量の方がお得です。

f:id:huji7:20200713014941p:plainパイロンPL錠は、1回2錠なので注意です。(パイロンPL顆粒は1回1包)

第2位 ルルアタックEX

おすすめの理由は?

最高レベルの有効成分を配合

処方箋薬にも使用されている風邪薬成分が高用量で配合されているため、とても高い効果が期待できます。

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処方箋薬に変換すると、以下の薬になります。

・トランサミン

・タベジール

・ブルフェン

・ビソルボン

・ジヒドロコデイン 

薬剤師なら誰でもすぐにわかるでしょう。

風邪で病院に行けば、これと同じような薬が処方されることに!

ちなみに値段は、先程と同じように大容量タイプの方がお得です。

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ルルアタックは他にも種類があるけどEX?

ルルアタックは症状により使い分けることができるように、有効成分が異なる4つの種類(EX、FX、NX、TR)が存在します。

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メーカーは、使い分けを薦めていますが、個人的にはルルアタックEXを一番におすすめします。

理由として、ルルアタックEXは喉の痛みに特化はしているものの、高用量の有効成分が一番バランス良く配合されているため、喉の痛み以外にも咳、鼻水、解熱など風邪症状全てに高い効果が期待できるためです。

それが理由なのかはわかりませんが、4種類の中でEXのみが錠剤タイプに加え、顆粒タイプも販売しています。

ちなみに顆粒タイプは1回1包となります。(錠剤タイプは1回2錠)

第1位 エスタックイブファイン

映えある第1位は、有吉さんのCMでもお馴染み、エスタックです。

おすすめの理由は?

① 最高レベルの有効成分を配合

ルルアタックEXと同じように、高用量の風邪薬成分が配合されているため、 熱、喉痛、鼻水、咳など全ての風邪症状に高い効果が期待できます。

有効成分はルルアタックEXと似ているのですが、エスタックイブファインは鼻水症状に対して、より高い効果を期待できます。(基準量から推測)

※クロルフェニラミンとd-クロルフェニラミンは別物なので注意です

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エスタックイブファインは、トラネキサム酸が配合されていませんが、鎮痛・解熱成分であるイブプロフェンがルルアタックEXと同じく高用量で配合されているため、鎮痛効果はエスタックイブファインとルルアタックEXでそれほど大差はないと薬学的に言えるでしょう。(多少は劣る可能性あり)

② ルルアタックEXよりも少し安い 

ほとんどの売り場で、ルルアタックEXよりもエスタックイブファインの方が値段が安いです。

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高い効果が期待できて、値段も安い。

まさにおすすめの商品です。

エスタックイブファインEXでなくて大丈夫?

CMでもよく見かけるのは、新商品であるエスタックイブファインEXです。

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エスタックイブファインに有効成分をさらに追加することで負荷価値をつけた商品となりますが、個人的にはEXよりも通常のエスタックイブファインをおすすめします。理由として、追加された有効成分には負荷価値がほとんどないと考えているからです。

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通常のエスタックイブファインにはビタミン剤、EXには酸化マグネシウムが補助成分として含まれているという違いがあります。

つまりEXは、酸化マグネシウムをビタミン剤の代わりに配合することで付加価値をつけたということになります。

酸化マグネシウムを配合する理由:イブプロフェンの吸収速度⬆︎、胃粘膜保護

しかし、実際の医療現場で酸化マグネシウムを上記のように使用することはまずありません。稀に胃薬として使うこともありますが、300mgでは用量が少ないため、胃薬としての効果はしっかり発揮できないと薬学的は推測します。

エスタックイブファインにも問題点はあり

個人的には一番おすすめのエスタックイブファインですが、問題点がないわけではありません。

懸念点① 流通量が少ない

メーカーのおすすめは、あくまでも新しい商品であるエスタックイブファインEXです。その影響もあり、エスタックイブファインの流通量は比較的少ないです。

そのため、ドラッグストアによっては取り寄せになってしまうこともあり、入荷するまでに少し時間がかかることもあるでしょう。

そんな時は、エスタックイブファインEXの購入をおすすめします。エスタックイブファインEXも効果は同じなのです!

違いは、少し値段が上がるだけです。

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懸念点② 薬のケースは瓶タイプ

薬のケースは、瓶タイプなので場所をとり、持ち運びにも不便を感じます。

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そんな時は、エスタックイブファインの顆粒タイプをおすすめします。

顆粒タイプなら、財布や洋服のポケットなどに入れて持ち運ぶこともできるので便利です。ちなみに顆粒タイプの飲み方は1回1包です。(錠剤タイプは1回3錠)

また、エスタックイブファインEXも薬のケースは瓶タイプではなく、シートタイプとなりますので、瓶が嫌な方はEXもおすすめです。

ここは注意!

ルルアタックと同じようにエスタックにも、とても多くの種類が存在するため、間違えて購入しないよう注意が必要です。

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ちなみにエスタックイブファインも大容量タイプの方が値段的にはお得ですよ。

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最後に

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いかがでしたか?

今回の記事が市販薬を購入するために少しでも参考になれば幸いです。

他の疾患のおすすめ市販薬はこちら!

そして最後に、一番重要なことを言います。

今や多くの市販薬はインターネットを通じて簡単に購入することができますが、

必ず服用前に使用方法をしっかり確認しましょう。

また、時間がある方は店頭で薬剤師にしっかり相談して購入するのがより良いです。もちろんですが、服用後、少しでも気になる症状がでるようであれば、すぐに薬剤師に相談することをおすすめします。

ちなみにお問い合わせページから薬の質問をいただけたら、時間があるかぎりなんでも私がお答えします。

ではまた。