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ザンタック(ラニチジン)に発癌性物質!?自主回収の経緯や理由とは?

今回は、世間を騒がせているこのニュースについてふれたいと思います。

胸焼け薬「ザンタック」と後発薬、発癌性物質が含まれている可能性あり自主回収

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驚くべき。。

発癌性物質!!

ザンタックは発売されて20年以上が経過します。

後発品も数多く発売されており、世の中に出回っている数も相当多いでしょう。

今回は、自主回収の報告にきたジェネリックメーカーのMRさんに色々と話しを聞けたのでご紹介しようと思います。

それではいってみよう。

なぜ自主回収?

アメリカ食品医薬品局(FDA)及び欧州医薬品庁(EMA)より、ラニチジン製剤及び原薬から発癌性物質N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出されたとの発表がありました。

発表当初は先発品のザンタックのみが自主回収となっていましたが、

10月7日現在、後発品含め全てのラニチジン製剤が自主回収となっています。

2箇所同時に異なる施設から検出されたというのは本当に不思議です。

アメリカ食品医薬品局(FDA)とは?

アメリカの政府機関で、食品・薬品を中心に消費者が接する機会の多い製品の認可や違反取締を行う組織のこと。

欧州医薬品庁(EMA)とは?

1995年にロンドンに設置された(イギリスのEU離脱決定を受けて2019年3月にオランダのアムステルダムへ移転)EUの医薬品認可制度機関であり、人間及び動物用医薬品の評価及び管理を行っている組織。

発売から20年以上も経過しているのになぜ今頃?

一番気になるのはこれですよね。

「何で今まで見つからなかった?」

発癌性物質が含まれているなんて、発売当初にわからなかったの?」

ということ。

MRさんに聞いたところ、昔の試験ではわからなかった可能性があるとのこと。

少し前にアムバロ配合錠からも発癌性物質が見つかったように、

近年の新たな検査方法から検出されるようになったのでは?

とのことです。まぁこの理由であれば納得かもです。

原薬の製造行程に問題あり?

MRさんの話しによると、ラニチジンの原薬製造行程はメーカーにより異なるとのこと。

ここに問題がある可能性があり、

製造行程で「硝酸」、「亜硝酸」を使用している原薬に発癌性物質が多く含まれているのでは?

と言われているようです。

最後に

何はともあれ、まだ予想の段階です。

今後詳しく精査され、詳細がわかるとのこと。

長い間服用されている方も多いと思われるので、何事もないという結果で終わるとよいのですが。。

詳細がわかり次第また追記します!

各卸さんは、ラニチジン回収業者となっていて大変そうでした。

お疲れ様です!

ではまた。